以前、ブログでも紹介したKちゃん、http://ツエルニー40番

うちへ年長の頃よりみえて、もう今年で7年余り…うちへきたときは、すでに他の先生に習っていて、、その先生が病気になられ、教えられなくなり、うちへみえました。当初は、物静かな聞かれた事に答えるだけくらいだったかな?。それが今現在は、もうずーっとレッスン中、学校の話題、家庭の話題、着ている服の話し…などなど、もうピアノ弾いている以外の時間は、すべておしゃべりしてるくらいの、楽しい女の子です。

お母様も、熱心で、でも最初の二年間は、本当に、黙ったままでした。小学生になって、他のお友達が もうみんな1人でレッスンに来るようになっても、[まだお母さんについてきてほしいと言うんですよ、いいでしょうか?]と、お母様がすごく私を気遣い、何度も聞かれたのを、今でもおぼえています。[もちろん、大丈夫ですよ、一人で来たくなったら、いつでもいいですよ]と。

彼女は真面目な子でした。たまに、私に言ってるのか、お母さんに言ってるのか、ポロポロっと、独り言のようにつぶやいたり、…。よく練習もしてきており、先生としては、本当に申し分ない子でした。

ただ、黙っていても、すごく勝ち気な、負けず嫌い的な面もあり、たまに練習してきたのに、上手く弾けなかったりすると、黙って手を引っ込めてしまい、ん?どうした、どうした?そうなんです。大した間違いでもなく、こちらとしても、軽い気持ちで「もう一回やってみようよ」と言うのですが、黙って何もやらなくなり、チラッと彼女の顔を見ると、目にいっぱい、みるみるうちに、涙がたまり、ポロっとこぼれだすのです。

 

きっとやれなかった自分が、自分で許せないと言う気持ちが、強かったんでしょう。でもこうなると、レッスンは、中断で、残念なことに、これで終わってしまったことも、何回かありました。そう、でも自分だけでくるようになってからは、さすがにこう言う事態は、かなり減りました。まあ私からみれば、もういいかげんに、練習してこないかなあと、ため息が出る子らにくらべたら、何の問題もありません。むしろ、望ましいくらいです。

 

そんな彼女も、今や小6、低学年の時に、一度神奈川コンクールをうけましたが、もう発表会のときとは全く別人になったように緊張してしまい、うまくいきませんでした。中学年にも一度うけようとし、バスケの試合とかさなり、だめになりました。

 

しかしピアノのレッスンの、普段のレベルとしては、本当に24長調短調音階など、すべてこなし、ハノンもいままさに、オクターブ音階など、オクターブが、手の無理をしないため、やってないだけ、教本も、ツェルニー40番の、10番まで終わり、あとプチバッハなども終え、昨年度後半より、いよいよインベンション(2声)に突入しました。曲も、ソナチネなど、いくつかこなし、これから手の成長みつつ、もう、モーツァルト、ベートーヴェンなどのソナタなども、てがけていけるのでは….と言う段階です。

 

まあどんな世界にも、小さい頃から、並外れた能力の持ち主は、それこそ一億人に1人くらいはいますが、そこまででなくても、譜読みがはやく、曲のフレーズ感を比較的早くつかめるタイプ、彼女はそういう感じでした。もちろんちゃんと真面目に練習もしてきていると言う結果として、そのようになっているということもありますが、…。

 

ただここ一年余り、曲のレベルがたかくなるにつれ、過去のように、何となくさらえば弾けてしまうというペースにならない事を、本人が1番感じているようでした。コンクールは、小学校高学年レベルになると、格段とレベルが高くなります。昨年、例年のごとく、うちの発表会に、コンクールの曲を弾いて、それをステップとして、本番に望むというつもりで、曲にとりかかりました。

 

最初のころ、いいスタートできりだしましたが、やりだしていくと、中間部は、なかなか音も複雑で、調もいろんな調が登場し、昨年までの感覚で、なかなか出来ないというつらさに、彼女にしては珍しく、少々へこんでいました。もちろん、元来負けず嫌いの、しっかりした子ですから、何とか発表会には、しっかり暗譜まで、こぎつけました。ただそのままそれを弾き続けコンクールへ突進してゆく気迫は、なさそうでした。

 

 

私が思うに、彼女はスポーツも出来る方で、(学校の運動会で、毎年選抜リレーのメンバーにはいるということは、まあ運動能力的には、優れていると、考えられます)地域のミニバスケのチームにもはいっており、かなり楽しそうです。まあ学校の勉強も、成績表をみたわけではないのですが、これだけ長く、毎週お付き合いしてれば、頭の回転の良さは、大体わかるもんです。

 

 

つまりkちゃんは、ピアノだけでなく、今現在いろんな事に興味があり、色々たのしみたい、そしてそれを楽しめる能力も、充分もってるんです。お友達とも遊ぶ事も大好きなようで、お受験塾に通っている子が多い中、塾もそろそろ4月より中学だからと、考え出している程度で、私からみれば、子供らしくのびのびと、でも充分ピアノも高いレベルで、・・・。これはお母様が、kちゃんの性格をよーく把握されたうえでの、いい選択をされたのだと思います。

 

これから中学になっても、もちろんもうきいたけど、部活は運動部(でもバスケでなく考えているのは、ちょっと予想外でしたが・・・・)に入りたいと。勉強も、塾も、今よりは、大変には、当たり前ながら、なるでしょう。でもたとえ、練習しなくても、ピアノ続けてほしいと思います。私自身は、ピアノのために、なるべく活動の少ない部を選び、音楽専門学校への道を選びました。もちろんこの事は、後悔してはいませんが、私はkちゃんの年齢頃、kちゃんほど、運動能力も、また、勉強に対する意欲もなかったように思います。

 

ピアノコンクールって、やっぱり半端でない時間を、ピアノ練習に費やします。しかし、そういうお前はコンクールを、大人になっても、バリバリうけたんかい?と聞かれれば、そこまでは、達せなかった奴です。私は・・・。だから、色んな可能性のあるkちゃんを、無理に一つの方向だけにむけさせたくないということで、今年小学校としては、最後の発表会、もうコンクールは考えず、曲を選択しました。kちゃん、のびのびと楽しそうで、よかったあ〜💕🎵