中2のKさんが、初めてうちの教室にみえたのが、もう8年も前になります。その時Sさんは、もうピアノを習われて1年くらい経っていました。先生がお体の具合が良くなく、レッスンを続けられなくなられたということで、うちにみえました。お母様は優しく熱心な方で、Kさんも本当に、よく練習してくる子でした。1週間の宿題をきっちりこなしてくるので、本当にぐんぐんと着実に、力をつけていきました。




ただ自分自身にも厳しく、しっかりとやってきているだけに、稀に上手く弾けなかったりつまずいたりすると、レッスン中、「もう一度そこ、取り出してちょっと片手でやってみようか?」と言っても、もうピタっと動かなくなってしまい、しばらくすると、目から大粒の涙がポロポロっと落ちてきました。全然大した間違いではないので、私もお母様も、一生懸命なだめ、レッスンを進めようとしても、もうその日はそこで、レッスン中断でした。上手く弾けなかった自分が、自分で許せなかったんですね。




でもそんなある意味、負けず嫌いなしっかりした子だったので、今現在の高いレベルまでに突入できたのかなと、おもいます。中学になって、当然運動も、どちらかというと得意な彼女、案の定、運動部にはいり、やっぱり真面目でしっかりした子って、何もかもおろそかにはしません。結構コロナがいったんひきつつ、また盛り上がった頃で、たいへんでしたが、塾、部活、ピアノと、しっかりこなしました。





中2に上がる、ちょうど発表会がおわっての、個人面談の際、お母様は当初、もう今年は部活も本格的メンバー、塾もキツくなるという事もあり、レッスン回数を減らす?!などとも考えつつ、しかし、逆にお家で、練習ができるか?と考えた時、それよりこの際、毎週いつもいつも、しっかり練習出来なくても、先生宅でレッスン=練習の方がもしかしたら、成果が上がるのでは〜?と、私に「ぶっちゃけこんな失礼な質問してしまいますが〜」と言われました。




私は、全然失礼なんて思う事なく、むしろそこまで考えてくださってること、嬉しくおもいました。私も今までの経験から、案外中学になると大変だからと、回数減らした子達が、上手くいったかというと、むしろレッスンとレッスンの間が空きすぎ、家でも練習が満足に出来ない分、かえって同じ過ちの繰り返しを、毎回さらっている感じでした。「ただ・・・・毎週毎週、とにかく疲れようが何があろうが、レッスンには、行く!という気が、本人に強くあるか、これだけです」と言い、4月から今までどうりレッスンにはいりましたが、結果から言えば、病気以外には、休まずレッスンには来ました❗️






さてそんなKさんと同じ中2のSさんも、同じく頑張り屋さんです。

Sさんは、実はうちに初めてレッスンにみえたのは、小学5年の秋深まる頃でした。最初どこかで習ってみえたのか、いったん何か理由があり、中断されてまた復活という事なのかと思いきや、全く習うのは初めてという事でした。でもこの年齢で、習いたいと思うというのは、幼稚園児がやりたいという意志より、当たり前ながらかなり強い思いはあるとおもいます。あとからお母様にチラッとお話し伺った時、お母様ご本人が小さい頃、ピアノをならってみえた時、なんかあまりいい思いをされなかったということで、お子さんには、あえて小さい頃からということは、考えもしなかったということでした。ということは、やはりSさん自身が強く、ピアノを習いたいと、お母様に言われたことは、確かです。




でも本当に、自分がやる気になってやる子って、めざましい上達をするものです。次々と課題をこなし、教本も進み、2年前、初めて発表会に出て、それにしても初めてにしては結構な小曲2曲をこなし、昨年は普通1年でここまではいかないだろうレベルの曲を、これまたしっかりこなしました。今年もやや難しいかな〜と思いつつ、ただ彼女は手も大きく、体格もいいので、和音の重厚な曲もいけるのでは?と思い、与えました。最初それでも、リズムの難しさに、多少四苦八苦してましたが、クリアしてきました。





彼女はレッスンの時も、物静かで、自分から喋る事はめったにありません。表情も見る限りでは、すごく豊かな方では決してないのですが、しっかりいう事を聞いています。やたらと家では出来たとか、すごくやったけどできなかったとか何とか、妙に弁解しまくる子の多い中、彼女はそういう事は一切言いません。でも先生としては、見れば聞けば、ちゃんとやってきて、でも弾きにくいのか、皆目練習してこないで、弾けてないのかは、一目瞭然です。彼女もKさん同様、運動系の部活にはいってますが、試合に負けた際、彼女が多分割と無表情でいたのでしょう。顧問の先生に「お前はくやしくないのか!」と怒鳴られた事があると、チラッとお母様に伺った事があります。口に出したり、表情に現れにくい子も多いはずです。まあこの顧問の先生が言われた時の状況とか、実際、私はそこにいたわけではないので、いい加減に判断はできませんが、とにかく私がみたかぎりでは、Sさんは黙っていてもしっかりやるタイプの子ということは、確かです。





本当にこの中2という1年間、2人とも、部活に塾にピアノにと、頑張ってきました。そして来週発表会を終えると、いよいよ受験年(中3)に突入です。まあ部活はおそらく夏の試合で引退でしょう。(県〜関東とか勝ち進む以外は)まあそれぞれ個人の、又ご家族もまじえの考え方もあるので、私達、たかがピアノの1教師としては、エラそうに、こちらの考えだけを言ってはいけません・・・・が、願くば、ここまで頑張ってきたピアノ、何とか無理なく続けていける方法考えましょうよ!と2人のお母様方に、又個人面談の時、言おうと思ってます。🎹💕





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