K君が初めてうちへレッスンに来たのは、確か小学1生になって間も無くのころでした。彼には4歳上のお姉ちゃんがいて、そのお姉ちゃんが、もううちへレッスンに来出してから2年経っていましたから、当然お姉ちゃんのレッスンへ行く様子、家での練習とか、発表会も、当然お姉ちゃんが出ていたので、見ていたわけです。



ちなみにお姉ちゃんは、最初某音楽教室グループレッスンを終え、そろそろ個人レッスンに切り替えようとしてた矢先、もうすでにうちに習いに来てた子のお母様より私の事を聞いて、入会されました。お姉ちゃんはうちに来だしてから、本当にコツコツタイプの真面目に練習する子で、教本もドンドン進み、大きな曲にも挑戦できるレベルまでになりました。K君が始めた年には、神奈川コンクールも受けた、頑張るお子さんでした。だからそんな日に日にうまくなってゆくお姉ちゃんを、目の当たりにしてた事もあったのか、お姉ちゃんがレッスン3年目に入った時点で、お母様より「弟が、なんか僕もピアノ弾けたらいいなぁ〜と言いだしまして、レッスン初めたいのですが・・・」と言う事でした。





K君もお姉ちゃん同様、必ず宿題はしっかりやってくる、またやれなかったこと、難しかった事も、小学校低学年なりに質問してきたりして、着実に力をつけつつありました。しかしそんなK君が、ちょっと音階が、ノートの1オクターブレベルでなく、ハノンの中の、しっかり2オクターブになり、又、難しい黒い鍵盤からのはじまりの調などにはいりだし、ちょっと進むペースが遅くなりつつありました。とはいえ、私からみれば、それは誰でもありうる事、時間はかかっても、コツコツとやっていけば全然大丈夫という範囲の事でした。レッスンで片手で弾いてみたり、より効果の上がる練習方法なども提供し、こうやってお姉ちゃんも突破していったんだよね〜と単純に考えていました。





でも、ちょっとおかしいぞ!と思い出したのが、ちょうどそのころで、それこそおうちでやってくる鉛筆ドリルワーク、「あっ!やり忘れちゃった」と、まあこれは誰もたまにうっかり忘れて、書き込むのを忘れたワークを、そのまま持ってきて、あらあら〜という感じです。しかしそのうちに、「あれっ?ない!持ってくるの、忘れちゃったあ〜」と。しかしまあこれも誰もがたまにあるので、「まあこの次は忘れないでね」ということで、ここまではたまにある事ですが、それから真面目なK君にしては妙に頻繁にドリルを忘れてくるようになりました。挙句「うちになかった」とまで言いだし、さすがにそれはないでしょうと思い、お母様にも連絡し、それはなんて事はなく、すぐ出てはきました。





ところがその数週間あと、えーっ?という事態が起きました。ピアノ教本が次にやるページが、なぜか、しっかりのりで貼られてしまって、当たり前ながら見えなくなってしまってるんです。その前の週に確か私は、音階の練習でやりやすい方法が書いてあったのをコピーして渡したのですが、彼が言うには、「それをお母さんが間違えてしまって、ここに貼ってしまったんだ〜、だから練習できなかった」と言いました。明らかにそれはあり得ない嘘です。でも私はその時、頭ごなしに言うのはやめ、ボケたかんじで「あらそーう?、でもこれでは困っちゃうよねえー、練習出来ないし・・・、ママに聞いておくわ〜」と、その日レッスンでは、、他の事をやりました。





後ほどママにきくと、やはり全然知らなかったことで、「とにかくうちの子がそうやって言ったんですね、嘘を。」とよく確認したうえで、「実は最近学校でも宿題をやってあるけど、ただ忘れただけ・・・みたいな嘘をついてて、実はやってなかった的な事があったんですよ」 ということまで、お話しされ、色々彼なりにピアノだけでなくあったのかな?と思い、まああとはお母様にお任せすることにしました。




まあそれから流石に嘘をついたりなどは、もちろん元々は真面目ないい子ですからなく、忘れ物とかもなくなり、レッスンは続きました。3回めの発表会の曲も前回とは違い、結構てこずっており、連弾曲も2回目の時は自分からやりたい曲を言ってきたのですが、「今回はソロだけでもいいかな〜」ともポロっといいだし、まあ私も強制はできばいので、仕方ないか〜と、。でもいちおうお母様にも、K君のことをつたえると、後日お母様から、もう曲名もしっかりと書かれて、これで連弾やることに決めました・・・とのことでした。でも決まったらキッチリやるk君ちには、感心しました。









さて過去の話しが長くなりましたが、今年になってからお母様より、「こちらへ帰ってきました、又先生のところへピアノ行きたいです」と、連絡がはいったので、びっくりもし、嬉しく思いました。残念な事に、お姉ちゃんはあんなに高いレベルまでいったのに、もうここ何年全然ピアノに触れてないということで、K君のみがくる事になりました。当たり前ですが、すっかり大きな少年になってました。





ニューヨークでは、コロナの本当に真っ只中だったので、なかなかレッスンに通うというスタイルはできなかったようですが、オンラインとかで、月2くらいは結構定期的にレッスン受けてたようで、私の元より去っていった時に、持ってた教本をそのまま使ってかなり進めていました。さらに音階もやり続けていたようで、見違えるほど出来てました。ピアノメモとか、全くあのうちの最後のレッスンの日、私の書いたそのままになって残っていたのには、ついつい笑ってしまいました、。ドリルワークもしっかりそのままやりかけでカバンより、出てきました。





というわけで、全くそのままの教材を使い、2月より、レッスンはスタートしました。さらに、4月よりK君は中学になったので、時間はもちろんおそい時間へ・・・さらに教本も、私のもとで初歩編が終わり、時間も45分となりました。6月より本格的に、部活もはじまり、まあ誰もがそうですが、「今週、曲はほとんどさらえませんでした」という日々、多くなりました。でもあの小学校3年の時のようにはならないよねえ〜、目の前の、実に物腰の穏やかなK君をみては、フっとあんなこともあったなあ〜と思いだす、この頃です。





東戸塚Keikoピアノ教室では皆さんの体験レッスン、お待ちしております。🎹💕