コロナが世の中に蔓延するようになり、もう1年と半年余りが過ぎようとしています。昨年は、3月の頭より、5月連休過ぎくらいまで、一斉に学校が休校になったこともあり、レッスンもオンラインにきりかえざるをえなくなりました。

この1年でピアノ教室もオンラインを活用する機会が増えてきましたが、ピアノ教室にとって最も大切なイベントの1つである発表会については、オンラインでやるかリアル(生のホール)でやるか、教室によって対応が分かれているようです。

今回はこの、コロナ禍におけるピアノ発表会を、オンラインでやるべきか、リアル(生のホール)でやるべきかということについて、私の見解をお話ししたいと思います。

 

うちの教室では、毎年3月の終盤に発表会を開催しているので、昨年(2020)は、結構市内の他の会場が閉鎖してゆく中、うちがやる予定だった会場は、会場から閉館はしないと言われました。ただ直前に、会場より「こういう時期なので、辞めたいということだったら、会場費は全て返金しますが、どうされますが?」ときました。迷いましたが、当日は会場の換気をよくして、客席もかたまらないよう座っていただき、弾く直前まで、マスク着用、出演者の待つ席も、一人一人よくあけて、ご父兄のご了承のもとに、何とか無事開催しました。

今年の(2021)の3月は、昨年と比べると、会場自体は閉館はしてませんでした。消毒とか、あとやはり、密にはならないようには、心がけましたが、、昨年やめた最後の全員写真もとりました。なによりも、会場の我々に対する態度も、昨年ほどは、ピリピリしていなかったように思います。

しかしまたこの頃どんどん感染者は増えつつあり、会場によつては、また閉館の可能性とかありそうです。会も、1部だけですませていたのを、2部制にしたり、すごく人数の多い会では、もう自分が弾く時だけ来てすぐ帰りましょうとか、とにかく密にならないよう、みなさん工夫されているようです。

 

そんな中、先日ピアノの先生のオンライン会があり、オンラインで発表会を試みたいが、とうだろうと、話しをだされた方がいました。それぞれ1人づつ生徒さんが弾いた動画を撮り、それを先生が、まとめ制作して、皆さんに(生徒さんだけの限定公開YouTubeなど)送信する事をやるというものです。これだと完全に、密は起こらないし、確かにこれからコロナがどうなってゆくかわからない中、これなら安心だし、また遠くにいる、おじいちゃん、おばあちゃんにも、配信して手軽にみていただける、これはいい!と。

 

確かに、オンラインはレッスンとしては、学校休校になっても、また、身近で感染者かで出たなどのとき、その子本人は元気なのに、それでレッスンに穴があくのは、悲しいので、とても役に立ちます。でも、発表会って、まあ色々な考え方あるから一概にいえないけど違うんじゃないかなあ。

やっぱりいつものお部屋で、ましてや、ひとりだけで、動画撮って、….。しかも、当然みんな同じ条件の元でとらなくてはいけないから、先生のレッスン室で、この日にやりますとか、決めるわけですよねえ。確かに先生の前で弾くだけでも、緊張はします。でも、まさに今弾いている音を、みんなが見ている中で演奏という現象とは、ほど遠い、。発表会のステージって、お客と、演奏者の空間というのか、それって、やっぱりその場所で、リアルタイムでやるということに、大きな意味があるんじやないのかなあとおもいます。

実際そのライン会でも、ある方が昔の知り合いのお母様方に、そのような発表会どう?と話題もちかけたとき、「えっ?あのズームとかいうやつなの?それって。レッスンでやむを得ない時にやるもんでしよ?」とか、「発表会がそれなの?」と、いわれたとか…..。でも、私ももし、父兄にこの件試しに聞いたら、こういう反応でてきそうな、いや、絶対出ると思います。

 

正直、私は今まで自分の生徒において、こういう動画配信的なものは、個人的に撮って送信しお母様にみていただいたり、あるいは、このブログでも触れた、発表会前のうちでの、まだ出来上がってないけど、こんな状態ですよと、多少リハも兼ねて、うちでとったものを、やはり、その子のお宅へ個人的に、送信したり、今後やるとしてもクリスマス会とか、その程度にしか、私は考えてなかったです。

 

子供もしくは、大人でも、発表会は、当日、そしてそれまでに、先生が、生徒が、やれるだけがんばればいいことで、最悪借りていた会場がダメなら、たとえ小さい会場でも、ピアノありさえすれば場所を確保し、みんながみつめるなかで、緊張しつつ瞬間的な音を味わう、これしかないと思います。