Kちゃんがはじめてうちに来たのが、年長さんの初め頃だったかな?もうピアノをすでに他の先生に習われて1年くらいはたっていました。しかしその先生が、ご病気になられ、もう教室を閉められるということで、うちへいらっしゃいました。




その当時、お母様と一緒にレッスンに来てみえましたが、ほとんど自分から喋ることはなく、毎週静かに、淡々と弾くタイプでした。いつもお母様は「家では朝から晩まで、しゃべってるんですよこの子、その内化けの皮が剥がれると思いますけどね」と毎回言っていらっしゃいました。




いつも宿題はきっちりやってきており、とても感心してました。ただ初見(その子の程度にあわせ、短い新しい楽譜に少し目を通してもらったあと、それをすぐその場で、弾いてもらう)で、途中間違えて弾いたりすると、そこでそのまま止まってしまい、そのあとレッスンが出来なくなってしまいました。その間違いも全然大したことのない間違いなので、「ここからまた弾いてみれば〜」とか何とか、お母様とともに、声かけをし、・・・・でもそうなると、かたまってしまい、最後には目から大粒の涙がこぼれ落ちてくるのでした。それはたまに宿題の曲でも、ちょっと弾きにくい箇所でつまずいても、多々こういう現象は起きました。





でも基本的に真面目なお子さんで、毎週きっちりとこなしてくるので、確実に力は付いてきました。学年も上がり、一人でレッスンに来るようになり、やはりお母様のおっしゃってたとうり、おしゃべりさんになりました。そんな中、小3の時、一度コンクールに挑戦してみようか・・・となり、ちょうどうちのピアノ発表会の何週か後にコンクールの予選があったこともあり、やってみました。




Kちゃんは練習もよくしてきて、発表会そのものも、出演することは好きで、割とのびのびと普通にいつも本番もできる感じで、その発表会では、予選だけの曲では短く、第2次予選の曲も弾いてもらいました。第2次予選の曲は、結構発表会にはギリギリラインでしたが、予選曲は余裕を持って、コンクールを迎えました。しかし、コンクールの空気は、確かに独特な緊張感があります。本番前のKちゃんの顔はそれまで見たこともないものでした。お母様も「舞台に出てきた顔付きが、もう全然いつもの顔じゃなかったです」と。演奏は固く、何でもない箇所でつまずき、予選通過はなりませんでした。





でもその次の年はまあ一度パスし、高学年になってから・・・というものの、Kちゃんは結構運動神経もいいほうで、(小学校では、毎年運動会では学年対抗リレーに選出されるetc)始め出したミニバスケットクラブも楽しくなり、発表会にはでるけど、確かにコンクールに出るかというと、ちょっと違った感じでした。でもレッスンで、募集要項などみると、ちょっとその気になるものの、やはり又高学年の曲は一段とレベルが高いこともあり、5年の時は、発表会曲とコンクール予選曲をかさねたものの、ちょっと中途半端になってしまいました。





そして6年生頃だったかな〜。普通Kちゃんくらいピアノが弾けると、何かと学校の音楽祭とか行事に、ピアノ伴奏とか、からんできそうなもんなのだけど、そういった話しがでてきたことないな〜と、それとなく私は聞いてみました。Kちゃんは音楽の授業でも、ピアノのパートは、誰もやりたい人がいなけりゃあやるけど、自分からはやりたいとは思わないと。あと、音楽祭及び行事の伴奏も、やはり誰も立候補がなければやってもいいけど、オーディションまでして、やりたいとは思わないという意見をはっきり言ったので、まあこればっかりは、無理強いさせることでは決してないので、そうかあ、伴奏っていい経験になるけど〜と思いつつも、進めるのはタブーと思ってました。





中学になり、ある日急にある合唱曲のことを聞いてきて、「いい曲だから伴奏やってみたい気もする、今のところ、誰もやりたいと言い出してないから、誰もいなかったら、やろうかな〜」と。相変わらずなこといってんな〜と思いつつ、「なかなか伴奏とかやれる機会とか、あるようでないから、せっかくだし、思い切ってやってみたら?」と、内心お母様にも、ついついラインでこっそり、それとなく聞いて勧めてあげて的な事、送信しました。やはりお母様は、その伴奏の話はきいてないようで、それとなく聞いてみます・・・と少し、弾んだ感じのようでした。



しかし後日本人より、「あれからやりたいと言ってきた子があったので、やめました」と。まあさすがに私も、もうこれで中学時代は、伴奏はないわ!とちょっとがっくりしました。ただその年の秋、合唱祭が、無茶苦茶いいホールであった、なんかやればよかった〜みたいな事言ってたので「ほらほら!そんないいホールでなんて、まず弾けないんだからさあ〜、まだチャンスはあるんだから〜」と言いつつも、私は、やはり根底にオーディションまでしては、やりたくないという考えがある以上、まあどうなんだろうね、とは思ってました。





まあ中2の時は部活の忙しさもあったのか、レッスンで話題にも出なかったので、こちらもあえて聞くというか、そんな事忘れてました。ところが今年中3になってから、また自分の方から、「大地讃頌って曲、知ってる?」ときました。いい歌、間奏が素敵だ、とか・・・でもクラスの結構ピアノやってる男の子が、もう絶対これをやりたいと言ってるとか・・・・もう私もいままでと、同じ展開だわ〜、ハイハイ、そうですか、ってなかんじで、でもまだ自由曲は決まってない、などなど、。かなり弾きたいオーラは出してましたが、まあ今回はもちろんお母様にも言わないつもりだし、もう自分自身がやる気にならないと、しかたない事なので、レッスンで、流れだけは聞いておきました。




もう中3は受験年、ただ部活は、ほぼほぼ引退、ただ伴奏をやるとなれば、ある程度Kちゃんレベルとなると、全ての本をやっていくのはきつい、私としては、とにかくもうやるならやるで、夏休みまでにはハッキリして、計画しないとダメだからという事だけは、ハッキリ言いました。





たまたま5週のお休み後のレッスンで、Kちゃんより「自由曲、自分もいいなぁという曲になったので、先生にやります、と言ってやることになりました」と、レッスン始まる前に、いってきました。最初自由曲はちょっと歌謡曲になりつつあったのですが、シューマンの「流浪の民」に決まったようで、本人も良い曲だと思い、踏み切ったようです。まあでもよかったです。本当に最近、中学の合唱祭は、学校の体育館ではありません。みなとみらい大ホール、横須賀劇場ホール、こんないいところで、なかなかピアノ、伴奏といえど、弾けません。まあKちゃんの嫌いなオーディションが、なかったのでしょうか?どちらにしろ、これから秋の本番にむけ、レッスンでやっていきましょう。ラインで、他の夏休みのお知らせとともにお母様にもお話ししましたら、「中3でやっとやる気になったようです」と、。🎹💕❤️





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