4月より、小学3年生になったHちゃんは、ブログでも2回登場した、ピアノグループレッスンからうちの教室へ来た子である。耳はいい。もうグループの時に、それとなく、シャープ、フラットのひとつ付く調(黒い鍵盤も使う)の曲を、アンサンブルしたり、弾いていたからだろうか?

 

でもグループでは、おそらく楽譜を見る、読むと言う行為の前に、その弾く曲のメロディを、歌詞で歌ったり、あるいはドレミで、充分歌い尽くしてもう覚えてしまった段階で、弾くことになるから、もう楽譜は必要ない。

 

左手も、おそらく、アンサンブル形式で、メロディを弾く子、リズムを叩く子、ベースを弾く子とかパートが分かれており、グループレッスンとなると、一応楽譜としては上の2段が、ト音記号とヘ音記号が結ばれる楽譜(いわゆるピアノ楽譜として、ちゃんと成り立つ)となっているが、レッスン内では両手で弾く事は、余りなかったのでは?!と、思う。

だから何度も左手だけを、例えば「先生のメロディに合わせ、入れてみてー」という具合で、先生がもう音を口頭で指示してしまったりしているんだろうと思う。実際グループだと一人一人が、いまどこを弾いてるかを、しっかり楽譜見てやってるかの、細かい確認は、不可能だ。でも音の感覚って、反復により、弾けるようになってしまう。ましてやグループの時は、アンサンブルだから、片手でOK、。

 

実際自分に弾く余裕もソロよりはあり、自分以外のリズムやら、いろんな音に囲まれみんなと合わせるのは楽しい。でもたとえアンサンブルにしても、曲のレベルが上がっていくにつれ、もう聞き覚えだけでは、行き止まり・・・・そうなんです。先へ進めないんです。

 

何回か聞いただけで、曲が再現できてしまうなんて人は、モーツァルトの様な天才だけ。いやいや、彼だって幼少期、父から厳格なる教育を受けたからでこそ、できた事、なおさら普通の人は、楽譜を見て、それを練習により再現していくしかないのです。

 

Hちゃんは私の個人レッスンになってからは、まず5線ノートに今までグループでやったであろう調の1オクターブ音階(私の手書きの)、そして比較的みんなのよく知っている歌いっぱいの曲集、もう一つは、1曲1曲はそんなに長くはないけど、教本(もちろんこちらは、知らない曲ばかり)をメインにやっている。

 

やはり思っていた通り、もう音階はほぼレッスン内で把握してしまい、覚えました。曲集は右手は完璧に弾いてきて、左手はもう多分こうでないか的に、作って弾いている。(いや、これはこれである意味すごいのだけど)教本は、まるでみてきてない。

 

まあ楽譜見ることが、本当に、嫌いなんだろうねえ。よく音の読めない子って、すごく嫌がる。でもHちゃん、結構音階カード、出来るんだよねえ。やっぱり1年近くの初めてのレッスンが、楽譜を見る習慣という事をやってこなかったので、Hちゃんの中では、かなり面倒くさいことと、なってしまっているんだろうなあ。

 

せっかく耳で聞いて音を探し弾くという、楽しみもそこなわず、でもやっぱり、それにプラス、楽譜も読む習慣付けやっていけたら、どんどん世界は広がってゆくんだよ、と、今のところ、レッスンで、余りこの話ししても真剣には聞いてはいない。でも言うだけは言う。少しでも、頭の片隅に、言葉が、残っていけばいいというきもちで。

 

そしてとにかく毎回、レッスン時に、とりあえず教本1曲は、楽譜を見ながら片手なりと、弾いてもらってる。「楽譜見てね」というと、「はーい」の返事はいいが、実は見ていない。そんな時私は、「見てくれよー」と言って、楽譜をHちゃんの顔に、ぴたーっとくっつける。さすがに、もう見ざるをえない。全然Hちゃんにとっては難しくはないんだけどね・・・。

何か自分から楽譜を進んでみてゆきたくなる・・・そう、何かを考えつつ、でも、レッスンは、楽しくはいきたい!頭悩ます、東戸塚Keikoピアノ教室の、髙木でした。